NY&Boston レポートvol.5 NY連邦準備銀行へ2012/04/04 23:30

vol.2から4までツアーの目玉であるHRWオフィス訪問をレポートしましたが、以後は時系列でレポートをしていきたいと思います。

まず、ツアー初日にニューヨーク州連邦銀行へと向かいました。
以下参加者の金くんのレポートの抜粋です。

 アメリカ合衆国本土、特にニューヨークへの初めての訪問とあってウォールストリートのビル街の建物の大きさ、ニューヨークにおける人種の多様性などを見てアメリカ合衆国という国のスケールの大きさというものに直面して私は圧倒されていた。

 厳重なセキュリティチェックを終えてニューヨーク州連邦銀行内の見学者への展示を見たが、展示自体はそこまで大きくはなく主に貨幣がどのような変遷を経て現在の貨幣社会を構築したか、アメリカ合衆国のみならず世界各国の旧貨幣のコレクションなどを展示しており大変興味深かった。

強く記憶に残った展示がある。1つ目はニューヨーク連邦銀行内の展示のイントロダクションで「Money is all.」と始まり「貨幣」がどれだけ人々の生活に影響を与えているかという記述であった。産業革命以降より急速に世界は発展したが、物質的幸福は幸せにつながるのかと私達人間は長く考えてきた。高度経済成長を遂げて先進国となり「失われた10年」を経験した日本ではブータン王国国王・王妃殿下来日で「国民総幸福量」というブータン初の新しい概念が新たに注目を浴びており、物質的幸福は必ずしも個々人の幸福につながるわけではないという事が改めて突きつけられた。

 しかし、アメリカ合衆国の経済領域に関して大きな力を持つ連邦銀行による「貨幣」を多く保有することで幸せは得ることができ「貨幣」無しには人間は何も出来ないというメッセージは物質的充足が個々人の精神的充足につながるものであると言い切る事を意味しており、私に強い衝撃を与えた。ブータン王国発の「国民総幸福量」という概念は注目されており世界でも物質的充足が精神的充足につながるとは限らないとなってきているのだと私は勝手に今まで解釈したいたのだが、少なくともアメリカ合衆国にはまだまだMaterialismが根強く残っているのだと実感した。