Asahi中東マガジン掲載<ヒューマン・ライツ・ウォッチ: バーレーン:不公正な裁判で数百人が有罪に>2012/03/02 12:39

こんにちは、インターンの大澤です。

バーレーンの不公正な裁判についてまとめたヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書「『バーレーン:不公正な裁判で数百人が有罪に』人権を著しく軽視した政治的訴追」のニュースリリースを、Asahi中東マガジンに取り上げて頂きましたのでご紹介します。


Asahi中東マガジン


(ジュネーブ)-バーレーン政府は政治的動機に基づく不公正な裁判により、反体制活動家など多くの人びとに有罪判決を下しており、その数は今や数百人に上る、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日公表した報告書内で述べた。国際的な公正な裁判の基準に遠く及ばない、バーレーンの軍事裁判所や通常裁判所での裁判で下された有罪判決を、政府は取り消すべきである。

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HRWのニュースリリース本文(日本語)はこちらとなります。

レッドハンドキャンペーンのご報告2012/03/05 10:47

ブログをご覧の皆様

こんにちは。インターンの山田です。

本日は、レッドハンドキャンペーン参加のご報告です。

皆様はレッドハンドキャンペーンをご存知でしょうか?
以下は、レッドハンドキャンペーン紹介のリンクです。
http://www.hrw.org/news/2010/01/29/red-hand-day-campaign
 
子どもの権利条約の選択議定書を批准していない国の
ニューヨーク国連ミッションに、
レッドハンド(赤い手形)をメッセージ付きで送付し、
子ども兵をなくすよう訴えかけるという取り組みです。
http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_rig_pro.html

レッドハンドキャンペーン参加のマニュアルはこちらです。
http://www.hrw.org/sites/default/files/related_material/Red%20Hand%20Day%202010%20Resource%20Pack.pdf 

この度、子ども兵士をなくそう!と、
三重県伊勢市立小俣中学校の生徒の皆さんが、
沢山のレッドハンドをヒューマン・ライツ・ウォッチに届けてくださいました。

そのお預かりしたレッドハンドを
中央アフリカ共和国のニューヨーク国連ミッション大使宛に
発送いたしました。

小俣中学校の皆さんの思いが伝わり、
子ども兵士がいない社会が一刻も早く実現できるよう
強く願っています。

ご協力いただいた小俣中学校の先生そして生徒の皆さん、
本当にありがとうございました。

皆さん一人一人のご協力のおかげで成り立っている活動だと心から思いました。
引き続き、子ども兵士をなくすための取り組み、
そしてヒューマン・ライツ・ウォッチへのご支援よろしくお願い申し上げます。

山田

The Daily Yomiuri "Karzai backs 'code of conduct' for women"2012/03/06 13:05

こんにちは、インターンの湯村です。3月8日のThe Daily Yomiuriの5面記事"Karzai backs 'code of conduct' for women"に、HRW調査員のコメントが載りました!




アフガニスタンのカルザイ大統領は、聖職者協会が発表した「行動規範(code of conduct)」を強化することを決定しました。これに対し、活動家たちは、アフガニスタンにおける女性の権利を大幅に後退させるものだと言います。この行動規範は、夫が妻を特定の状況下では殴ることを容認し、性差別を推進しています。

"'It sends a really frightening message that women can expect to get sold out in this process,' said Heather Barr, an Afghanistan researcher for New York-based Human Rights Watch."

HRW関連資料
Heather Barrによる論説(英語) Are Afghan women better off after a decade of war?

福島からの声①2012/03/07 15:05

こんにちは、インターンの湯村です。東日本大震災から1年が経つ今、HRWは福島県での調査を行いました。住民の皆さまの「知る権利」「健康への権利」などは守られているのか。現地の方々の声を、ポートレイトと共にお伝えします。

                             

3歳と8歳の娘の父親。郡山市の自宅にて。福島第一原子力発電所から約60km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch


線量計で畑や家の線量を自分で調べてみて、おそらくかなり危ない数値なんだろうということが徐々に分かってきました。それまでは、どれぐらい危ないのか、行政の情報を聞いても分からなかった。電話相談のようなものが県の窓口にあるみたいですけど、大体電話したってねえ・・・もう「安全だ」としか言わないんで。それで行政も信用できなくなってしまった。


地震と原発事故が起こる前に土地も家も買ったのでお金がない。だから、当然移住は無理なんです。自分の畑はどうも土が汚染されてしまった。福島での自然ガイドの仕事は、もう失業状態。福島県の人たちは放射能があるから外で活動してはいけない、という感じですから。

 

特にこの辺の放射線量は、やはり高いと思うんです。ここにずっと居続けると娘たちが将来病気になる可能性が高くなるから本当は逃げたいんですよ。お金があったら逃げたいです。


HRWのスライドショーはこちら:

調査の詳細は、HRWのニュースリリースをご覧ください:

写真家の高橋かつおさんについてはこちら:

福島からの声②2012/03/08 18:58

こんにちは、インターンの湯村です。「福島からの声」第2回目です。


妻と12歳の双子の娘と暮らす父親。郡山市の自宅にて。福島第一原子力発電所から約60 km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch


子どもたちは、今のところ甲状腺検査も含め検査などはなにもやってないです。検査について市や県からの指示はまだ何もない状態ですね。民間で放射線検査をやっているところでも、2300人の予約が入っているということだったので、それだといつになるかわからなかったんです。子ども達のことを考えるとやっぱり(検査を)早く受けさせて、自分の体は大丈夫だっていうことを教えてあげたいんですけど。なかなか個人ではキャパシティーがいっぱいなんですよね。行政がしっかり迅速に動いてくれたらと思うんです。


メディアや県は「安全だ」としか言わないではないですか。直ちに健康に被害はありません、と言い続けてきた。「安全」だけが本当の内容かはさておき、健康被害の可能性のことは答えもないままうやむやにされているような気がするんですけれど。家では放射線を浴びないようとても気をつけているんですが、市のほうが全く安全ですとしか言われてないので。ただ、一年も自己防衛しているとやはり疲れていますね。どこか、国でいいので、方向性をもっとしっかり示してもらわないと。自分たちは、体の状態がなかなか掴めないでいる状態です。


娘たちの将来のことが一番心配です。


HRWのスライドショー・過去のブログはこちら:

調査の詳細は、HRWのニュースリリースをご覧ください:

写真家の高橋かつおさんについてはこちら:

福島からの声③2012/03/09 19:09

こんにちは。インターンの湯村です。「福島からの声」の第3回目です!



5歳の息子の母親。福島市在住。福島第一原発から約60km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

私はシングルマザーなので、避難すること・情報の信ぴょう性を自分で決めることになります。避難することで自分の息子の健康が守れるのなら避難すべきという気持ちになることもあります。ただ、両親や親戚から離れて県外で長く暮らした時にどうしていけるのかな、というのがまだ自分で想像できないでいる・・・。シングルマザーになり息子が幼いころ病気がちだったところを母に支えてもらいながら今一緒に働いています。でも、今も避難を真剣に考えています。息子にとって、今まで傍らにいた人たちから離れ寂しくなるが避難して健康して健康を守るか。今までの幸せな環境を守るか。決断するのが怖いのです。

避難して行く人も、戻ってくる人も、いろんな事情からここから出ていけないお母さんもいるんですね。でもみんな自分の判断が正しかったのかわからないんです。「リスクはあるけれど福島にいるって覚悟をしたのか」とよく聞かれます。本心からは覚悟はできません。何が正しい判断かがわからないからです。

あたえられた情報はもう信用できないんです避難している人たちから他県では全然違う内容の情報があるよと聞くので。当局からの通知も混乱してしまうんです。たとえば、水は体に安全ですよと書いてあるパンフレットの下の方にペットボトルをお勧めしますとも書いてある。何を信じていいんでしょうか。放射能は目にも見えない、においもわからないし、感じられない。もし将来息子が病気になったら本当に後悔ではすまないという思いはあります。だから、明日にでも避難するかもしれないというのが私の心境ですね。



福島からの声④2012/03/12 19:15

こんにちは、インターンの湯村です。「福島からの声」、第4回目です。



妊娠8ヶ月の女性。地元のNGOブリッジ・フォー・フクシマの相馬市の寄付物資配給所で。福島第一原子力発電所から約40 km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

妊娠8カ月で、体のことが本当に心配です。行政からは、補償も検査も何もしてもらえないです。相馬市は原発からすごく近いですけれど避難地域ではないし、(生まれてくる)子どもの検査もしてあげられない状況です。行政からは「健康に全然影響がありません」としか言われません。それは信用できないし。生まれてくる子どもへの放射能の影響がすごく不安です。


福島からの声⑤2012/03/13 19:22

こんにちは、インターンの湯村です!「福島からの声」の第5回目です。



3人の娘の母親。相馬市のみなと保育園にて3歳と5歳の娘と。福島第一原子力発電所から約40km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

去年の311日の震災当日は、3人目はまだお腹にいました。近くの別の市では検査をしていたようなんですけれども、相馬市の方はそういった検査はないようで、そういう情報もありません。私も検査は受けずにそのまま母乳は与え続けていました。相馬市のお母さんの母乳からセシウムが見つかったと聞いて・・・2つの機関に電話して危険性について聞きました。何も心配しなくていいけれど、放射能の影響が心配なら母乳ではなくてパウダーミルクを使ったほうがいいのではということでした。でも心配は消えませんでした。

一番心配なこと。子どもたちの身体問題と、これからの将来5年後10年後、子どもたちが大人になった時の体の状態が一番心配です。



福島からの声⑥2012/03/14 19:27

こんにちは、インターンの湯村です。「福島からの声」の第6回目です。


南相馬市の病院で働く医師。福島第一原子力発電所から約30km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

昨年の4月、震災の約一ヵ月後にここ南相馬市にきました。それまで東京の病院で働いていました。まだまだ原発事故に関して健康を守るためにやれることがいっぱいあるのに、出来ていないことが多い。例えば、ここ南相馬市立病院は常勤医が4人しかいなかったんですね。人口3万(当初1万人、現在は約4万人)のところで。それでも県や国からのしっかりした支援や補助はないんです。実際そういうことなんです。妊婦さん子どもさんがハイリスクということはわかっていて、妊婦に対する検査やカウンセリングをしようという話がありますが、やりたければ人材なども自前で調達しないといけないという状況です。

体内の内部被ばく量に関しては今は下がってます。おそらく、汚染食品ばかりを食べる環境ではないからだと思います。人びとには十分な情報は全く伝わっていません。地元の新聞は県の言うことを鵜呑みにして発表することが多い。全国新聞で発表してくれることがあるんですけど、あまり地元の人には届かない。インターネット上は変な情報がたくさん飛び交っている。


福島からの声⑦2012/03/15 19:32

こんにちは、インターンの湯村です。「福島からの声」の第7回目です!


地元のNGOブリッジ・フォー・フクシマのスタッフ。寄付された物資を配布する相馬基地の担当者。相馬市。福島原子力発電所から約40 km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

市の方は浄水場から数値はでてこないから安心してください、安全ですから安心してくださいと言ってます。市は安全宣言はしていますが、安心にはつながっていないというのが正直なところですね。

情報という点では、県が信頼できる情報を迅速に出してきたとは思わないですね。市民の行政の情報に対する信頼というものは完全に崩れていると思います。それをまるっきり信じる気にはなれないという市民感情はよくわかります。何を信じていいかわからないんです。