NY&Bostonレポートvol.9 ロースクール生との交流2012/04/10 23:59

インターンの石川です。vol.8でもお伝えしたように、ハーバード大学ロースクールアジアローソサイエティとの交流会に参加した学生たちは本当に大きな刺激を受けたようでした。その一部を抜粋して紹介します。

 私にとって印象的だったのは、正直話しの内容よりも「人」自体である。すごいなと思ったのは、殆どの人が母国語である英語以外に外国語を話せて、しかもロースクールに入る以前の経歴が非常に多種多様であることである。例えば、日本で英語の教師をしていた人もいれば、オーボエ奏者もいるし、ロースクールに入る以前はずっと経済のことばかり勉強していた人もいる。だが、何よりも、私達ツアー参加者より全体として五歳程(あるいはそれ以上)年上であるということもあると思うが、実に様々な経験をしており、興味分野も広く、また私のたどたどしい英語でも最後まで注意深く聞いて、理解しようという姿勢に何よりも感銘を受けた。この交流会で出会った人は、知識等の学術的なものだけでなく、人として学びたいと思う部分が非常に多く、様々な面で勉強になった。これをただの経験として終わらせるのではなく、今後自分ももっともっと成長しなくてはならないと感じる。(呉さん)

 

 この交流会で初めてアメリカの大学の雰囲気というものを味わうこととなったが、まずそのカジュアルさに驚いた。日本では、教室内で場が膠着すること(「質問はありませんか?」-誰も何も言わない)が「当たり前」の光景である。しかし、それがまるでなく、全員で考えその場で答えを出す、というスタイルが定着している。アジアンローソサイエティの活動も、私からすれば「課外活動」の範疇を超えていると感じるが、メンバーの一人の糸山シャノンさんが、「授業がとても大変だからこういう活動で息抜きしているの」と語る姿に人間としてのスケールの違いを感じてしまった。(浅野さん)

 

私が一番感心したことは、Asia Law Societyにいる学生の方々がみな様々なバックグラウンドを持っているということである。日本の法科大学院では、ほとんどの学生が、大学からそのまま進学していることが多い。しかし、彼らは一度他の仕事に出からロースクールに入り直したり、大学ではエンジニアリングを専攻していたりと、法律以外にも専門的に語れる分野を持ち合わせている。また、ロースクールで法律の勉強をしながらも、Asia Law Societyのようなものに所属するなど、課外活動にもとても積極的である。彼らの活動を見ることを通して、常に新しいこと、自分の興味のあることを学ぶ意欲を忘れないようにすることの大切さを学ぶことができた。(井手さん)


 参加者の感想は以上です。ツアーを通してHALSでの交流は人の温かさを最も強く感じた機会でした。日本からハーバードロースクールに留学している精鋭中の精鋭の方々のうち、半数以上の方が、日本からの学生のためにと、交流会に来て下さったのには、とても感動しました。
 普段社会の最前線で活躍している方々が、アジアや日本という繋がりだけで集い、職業の壁を超え日本に対する思いをお話し下さったこと。それは大学院という様々なバックグラウンドを持つ人が繋がる場であり、多様性のある出会いによって自らを成長させていくという大きな意義を肌で感じる機会となりました。