「ニュースの深層」のリハーサル2010/03/16 09:12

4月から朝日ニュースターの「ニュースの深層」の水曜日を、前田真理さんと私(土井)が担当することになりました。

右が前田さん、左が私(土井)


「ニュースの深層」は、生放送の報道番組で、ニュースの当事者や専門家をゲストにお迎えします。人権問題に関わっている方々をお呼びしていきたいと考えています。

本日は、「ニュースの深層」の打ち合わせ、宣伝用写真の撮影、そしてリハーサルを行いました。

打ち合わせ中。右から前田さん、ディレクターの大塚さん、私(土井)

写真撮影

リハーサル中。モニターから

「ニュースの深層」は、朝日ニュースターで月曜~金曜
20:0020:55の放送です。私は水曜日に登場します。

皆さま、どうぞお楽しみに!

そして、「人権問題に関わっているこの方を呼んでほしい!」という、ゲストのリクエストがありましたら、是非こちら(tokyo@hrw.orgまでご連絡ください。お待ちしています!

タイ――外国人出稼ぎ労働者たちの日常(その1)2010/03/16 18:05

タイといってまず思い浮かぶのは、「穏やかな仏教国、微笑みの国、東南アジアのパラダイス」といったところでしょうか。近頃では政情不安のニュースなどもありましたが、旅行先としても相変わらず人気の高い、魅力的な国です。

タイは、東南アジアでもマレーシアやインドネシアと並んで経済が発達しています。そのため、後発のビルマ、カンボジア、ラオスなどから、出稼ぎにやってくる人びとがたくさんいます。彼らの日々の暮らしは、タイ当局の不当に厳しい取締りなどによって、大変苦しいものです。

その実態は、ヒューマン・ライツ・ウォッチが2月23日に発表した「出稼ぎの外国人労働者が、殺人、恐喝、労働権侵害に直面」(http://www.hrw.org/ja/news/2010/02/23-3)に詳しいのですが、これから写真と共に、そのことについて、お伝えしていきたいと思います。

Thai1
タイ国内の出稼ぎは、80%がビルマからのものです。写真は、ラノーンの漁船停泊所で働くビルマ人。ロンドンにある出稼ぎ労働者連盟によると、タイでは25万人ものビルマ人が、漁業関連産業に従事していますが、“合法”で働いているのはその内わずか7万人だそうです。

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同じくラノーンの停泊所で働くビルマ人の様子。写真のような重労働は、何日も立て続けで、長時間に及びます。そうやって彼らが得る賃金は、ごく最低限のものに過ぎません。

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これは、3カ月間の遠方漁業から戻り、雇用主に取り上げられていたパスポートや個人書類を返してもらっている、ビルマ人出稼ぎ労働者たち。

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ラノーンの停泊所で漁船を修理する人たち。いわゆる「3K」仕事の多くは、出稼ぎ労働者が担当します。特に政情が不安定なビルマの人びとは国に戻ることを恐れ、どんなに劣悪で危険な労働条件であろうとも、タイに働き口を求めます。これを逆手に取って、彼らを不当にこき使う雇用主が後を絶ちません。
                                     All Photos (c) John Hulme

タイのことわざに、「トラから逃れたと思ったら、お次はワニ」というのがあります。次々とやってくる困難な状況を指していますが、出稼ぎ外国人労働者は、これの生きた証となってしまっているのです。

次回もそんなタイの外国人労働者をとりまく状況を、引き続き写真でご紹介していきたいと思います。

関連のヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書「トラから逃れてもワニが待っている:タイにおける外国人労働者の搾取と虐待の実態」(124ページ、英語)はこちらから!
http://www.hrw.org/node/88619