千葉県乳児院新設問題に関して、反対の要請書を提出いたしました。2015/12/07 12:13

皆さん、こんにちは。
Human Rights Watchインターンの高橋です。


先週12月4日(金)、千葉県庁中庁舎にて、千葉県健康福祉部児童家庭課の方と面会し、千葉県における乳児院の新設に反対する旨の要請書を提出いたしました。

概要としては、「私たちは、千葉県乳児院を今後廃止するという千葉県の意向を歓迎するものの、かわりに民間乳児院施設を新設するという政策は極めて遺憾であり、中止を求めます。乳児院の施設養育ではなく、家庭で育つことができる里親制度や養子縁組制度の普及、そしてそもそも家庭分離を防ぐための実親家庭支援こそが求められています。」というものです。

全国里親会副会長兼特定非営利活動法人千葉県里親家庭支援センター理事長の木ノ内博道氏に読み上げていただき、千葉県健康福祉部児童家庭課虐待防止対策室の主幹兼室長の尾関範子様に要請書をお渡ししました。

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我々が千葉県の乳児院に反対する理由としては、以下の通りです。

1.日本政府が目標としている家庭養護の推進に反する
2.日本も批准する「子どもの権利条約」に違反する
3.乳幼児の健康に対する悪影響が懸念される
4.施設の建設および運営は、里親などの家庭養護に比べて膨大なコストがかかる

要請書には以上の理由により反対するとともに、もし千葉県が乳児院新設をやめる場合には、私たちは千葉県での乳幼児が家庭にもどるための実親のカウンセリングや支援、そして乳幼児を受け入れてくれる里親や養親のリクルート、研修、フォローアップのすべてに全力をつくして協力させていただく、ということについても述べさせていただきました。

その後少しの間、この件に関してディスカッションをさせていただきましたが、千葉県健康福祉部児童家庭課虐待防止対策室の方々も、家庭養護の大切さを理解されていらっしゃったようで、今後里親委託を推進していくことについて検討していくとのご返答をいただきました。


その後別室に移り、新聞社およびテレビ局の方々に対し、反対要請書を提出した旨について記者会見を行いました。

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多くの新聞社やテレビ局の方に集まって頂きました。
記者の皆様も非常に熱心に質問してくださり、今後ますますこの問題について議論が深まっていくと確信いたしました。