地雷とともに生きる人々Ⅲ―アフリカ・アンゴラ― ― 2009/12/28 17:36
地雷とともに生きる人びとのシリーズ第3回は、アフリカの南西のアンゴラの人々です。
アフリカの南西のアンゴラでの40年間に及んだ内戦は、2002年に終結しました。
しかし、一般市民たちの苦しみは終わっていません。
内戦を闘っていた武装勢力たちは、道端に地雷を埋めたのはもちろん、高圧線用の鉄塔、貯水池、ダムなどにも、たくさんの地雷を埋めました。そのため、内戦がおわって5年以上たついまになっても、交通路、水、電気といった毎日の生活に欠かせないものの供給に支障がでたままです。
アンゴラは、1997年に対人地雷全面禁止条約に署名、備蓄していた8万1045個の対人地雷を2006年までにすべて処分し終えました。
地雷の問題は、人に対して危害を加えるというだけではありません。
このアンゴラの例のように、地雷によって汚染されてしまった土地は、莫大な費用と時間をかけて地雷除去を完了するまで、まったく足の踏み入れられない土地になってしまうのです。
1997年に成立した「対人地雷禁止条約」。ヒューマン・ライツ・ウォッチも、この条約の成立に尽力したことが評価されて、他団体とともに、1997年にノーベル平和賞を受賞しました。この条約に関する詳しい日本語のサイトを、地雷廃絶日本キャンペーンさんが作成されています⇒こちら
この「対人地雷禁止条約」の発効から10年を迎え、今年11月29日から12月4日まで、コロンビアのカルタヘナで、対人地雷禁止条約の検討会議が行われ、そこで対人地雷禁止条約の目的を達成するための、今後5年間の行動の指針などが議論されました。
スペインの写真家ゲルバシオ・サンチェスが撮影した世界各国の地雷被害者たちが懸命に生きる姿のスライドショーはこちらから。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの非人道武器の禁止にむけた活動と情報はこちらから。
地雷とともに生きる人びとのシリーズ第一回「地雷とともに生きる人々Ⅰ―南米・コロンビアの少女モニカ― 」はこちらから。
シリーズ第二回「地雷とともに生きる人々Ⅱ―アフガニスタン― 」はこちらから。