「幸福の国」ブータン 隠された顔: 民族差別2011/12/13 12:46

Last Hope
ブータン国王夫妻来日の際、ちょうど海外出張中だったので、その熱狂を肌では感じる機会はありませんでした。

ただ、残念ながら、ブータンで、ネパール系住民に対する極端な差別政策が行なわれていることはほとんど報道されなかったと聞きました。

1980年後半からブータン政府は「一国一民族」キャンペーンをはじめ、ネパール語を話すブータンの少数民族から国籍を剥奪しはじめました。90年代末には「ブータン化」政策はますますエスカレートし、軍による逮捕や嫌がらせゆえに、多くのネパール系住民がブータンを離れざるをえなくなったほか、軍は、こうした住民たちに、家や土地の放棄を約束する書面への署名を強要しました。

今や、ネパール系住民は、自らの国土の中で、外国人だとして「不法移民」扱いされる有様です。HRWはこの状況を「民族浄化」にあたると判断しています。

詳しく状況を知りたい方へ:
HRWは、ブータンから隣国ネパールなどに逃れた難民たちの状況について2007年報告書にまとめています。

Last Hope という題名の報告書(86ページ)で
http://www.hrw.org/en/reports/2007/05/16/last-hope-0
こちらからリンクがはってあります。

2007年後のアップデートの情報の一部はこちら。

2011年
For Bhutan’s refugees, there’s no place like home
Bhutan should at least allow elderly refugees to spend their remaining days in their homeland.
http://www.hrw.org/news/2011/03/30/bhutan-s-refugees-there-s-no-place-home

2008年
Letter to Prime Minister of Bhutan regarding discrimination against ethnic Nepalis
http://www.hrw.org/news/2008/04/15/letter-prime-minister-bhutan-regarding-discrimination-against-ethnic-nepalis

Bhutan's ethnic cleansing
http://www.hrw.org/news/2008/01/31/bhutans-ethnic-cleansing

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