「ニュースの深層」-難民の大学入学制度・本番編-2010/09/17 16:54

こんにちは、インターンの栗本です。今週、ビルマ難民たち約30名が日本にやってきますね!日本が初めて「第三国定住」難民として、タイの難民キャンプから受け入れるビルマ難民たちです。

さて、9月15日放送された「ニュースの深層」は、打ち合わせ編でも書いたように、テーマは「難民の大学入学制度」。(打ち合わせ編はこちら)日本に受け入れられた難民たちにどうやって日本社会に溶け込んでもらうのか!?がテーマです。
ゲストは、UNHCR法務官補佐の宮澤哲さんと明治大学副学長の針谷敏夫先生です。
また、明治大学の教育企画部事務の松永基希さんもいらっしゃり、私達と一緒に収録の見学をされました。(写真1枚目、左)




収録直前の打ち合わせでは、特にゲストのみなさんは緊張されていたご様子。真剣な眼差しで、一生懸命メモなどをとっていらっしゃいました。




本番開始です!私達インターンは、いつもうのようにモニターがあるお部屋で見学したのですが、ゲストのお二人は、入学制度だけでなく、難民についても具体的にお話されました。宮澤さんは、難民の方の置かれた状況について、

「難民は紛争など、自分の意志とは別の理由で日本に来るのです。日本に来なければいけない状況下で、難民が日本にとけ込むために支援をし、自然な受け入れができる体制を整えていかなければならない。」

とおっしゃっていました。しかし、現状は言語や文化の壁が立ちはだかっていて、特に高等教育を受けられないということが大きな問題となっています。高等教育を受けていなければ、能力はあっても、これまでやってきた自分の職業を日本で続けられなかったり、職を得ることさえ難しくなります。難民の方も、私たちと同じように教育を受ける権利を持っています。日本で生きていくことが前提なのに、教育を受けるアクセスがないという現状を変えるために、今回の大学入学制度がつくられました。



針谷先生は、明治大学でこの制度を導入することにおいて、

「支援をしてあげるという上から目線ではなく、難民と学生との間に壁がなく、同じ立場で学ぶためにも良い制度だと思っています。日本の学生が現在内向きであると言われる中、彼らが国際面に目を向ける良い機会ともなります。」

と、おっしゃっていました。これに対し宮澤さんも、心の壁が高いと、相手を理解しようとする気持ちがなかなか出てこない、だからまずは、その心の壁を低くすることが大切で、それによりみなさんにも、難民の方の状況の理解につなげて欲しいとおっしゃっていました。




収録が終わり、みなさんホッとされています。収録前とは違い、みなさん笑顔も多く、笑い声もたくさん飛び交っていました!





みなさんご存知かと思いますが、私達ヒューマン・ライツ・ウォッチの東京オフィスは明治大学にあります。その明治大学が、この入学制度を導入したということは、私達も大変嬉しく思います。今後、オフィスに来る途中に、難民の方と学生さん達が語り合っている姿を目にすることもあると思うと、すごくわくわくします。




みなさん、どうぞ 「ニュースの深層」ご覧ください!!

朝日ニュースター 「ニュースの深層
月曜~金曜 夜8:00~8:55
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