St. Gallen Symposium その2: Just Power ― 2011/06/02 10:18
Powerを政治力、軍事力、経済力、発言力、リーダーシップ、価値観など様々な観点から切り、「Just Power」とは何なのか、を議論しました。中東での民主化運動で顕著になったように、ソーシャルメディア他の情報通信技術の発達や、新興国の成長により、世界のパワーバランスがどんどんシフトしていると思います。北から南へ。国から町へ。政府から市民へ。情報が溢れ、誰でも「パワー」を行使しやすくなった今日の世界における
正義とは、そして周りを惹きつけるリーダーに求められるものは何なのでしょうか。
シンポのディスカッションを聞きながら驚いたのが、アメリカ陸軍士官学校の大佐、BPのGroup Chief Executive、フランスのラガルド経済・財政・雇用相など、いかにも「力」を沢山もっていそうなリーダーたちが口を揃えて、これからのリーダに必要なのはTrust(信頼)、Compassion(思いやり)、自分の心の中のvirtue(美徳)、そして周りへのサービスだと言っていたことです。これらの要素を日々積み上げることで、Just powerを持ったリーダーとなるのだということを学びました。
前回のブログでもご紹介した通り、今回のシンポには200人のLeaders of Tomorrowが参加していたのですが、20代の彼ら・彼女らたちが世界各地ですでにJust Powerを発揮し、ビジネスを立ち上げたり、社会的行動を起こしているのにはとても刺激を受けました。例えば、中南米で何百人ものティーンエイジャーが社会起業家として事業を立ち上げるのをサポートしてきたアルゼンチンの大学院生。20代にしてインドネシア国内で700店舗の飲食店を展開している事業家。このような方たちと出会えたことは、一生の宝物です。
みなさんにとってのJust Powerとは何でしょうか。
次回は、世界遺産に登録されているザンクトガレン修道院もある、St. Gallenの街の様子と、800人にものぼるシンポジウム参加者を温かく迎え入れてくれたSt. Gallen Universityの学生たちについてなどご報告しますのでお楽しみに!!