自己紹介:インターンの篠崎です。2013/12/05 10:00

ご挨拶が遅れました。
今年8月よりヒューマンライツ・ウォッチ東京オフィスでインターンを始めました篠崎佑太です。

日本での生活歴が5年というちょっと変わった人生を歩んできましたが、大学で学んだ文化人類学や、父親の仕事の関係で英国、シンガポール等で様々な海外経験を通して、私は今まで世界の多面性と複雑性、また万人に「正しい」答えを導きだすことの難しさを学んで来ました。私の志望動機の根本にあるのは、まずこうした経験をさせていただいた世界に恩返しをするための術を学ぶことです。

しかしながら正直に申しますと、私の中に燻っていた「正義感」は五年前のほうが強かったかも知れません。子供の頃は、純粋に自分の恵まれた境遇と他者の恵まれない境遇を比較し、何とも申し訳ない気持ちになると同時に、大人になったら絶対人のためになる仕事をしたいと思っておりました。しかし、連日ニュースに見る数えきれないほどの不幸と、 世界の複雑性、更には大学卒業後の自身の生活の心配から、自分の核にしていかなければならない大切な感覚が少しずつ消えていってしまったような気がします。このインターンを志望するもうひとつの大きな理由は、再び人権問題を現実問題として直視し、それを踏まえて今後自身はどのような知識や経験を身につけ、どういった人生を歩んでいきたいのかを考えるためです。

本インターンに応募したもうひとつの理由が、国際NGOという活動形態に対する疑問と興味です。昨年の夏、パリのアフリカ移民の健康と生活を守るためのNGOでインターンとして働かせて頂いたのですが、その団体の抱えていた一番の大きな問題が、目に見える結果を出すことでした。私の見たところ、そのNGOは、故郷を遠くはなれ、知り合いもいない大きな街で孤独に耐えている移民にとっては非常に重要な交流の場所として機能していた一方、数値的な成果として発表できる物が非常に少ないことを大きな問題としていました。寄付金を使い活動する団体としては、何かしらの具体的な結果を出すことがとても重要になってくると思いますが、果たしてそれだけなのか。数値を出すにしても、何を取って「成功」とするのか。また、NGOは、どういう(政治)力があり、どこが足りないのか。HRWでは、このような課題をどのように乗り越えているのか、ぜひ学びたいと思っております。

これからよろしくお願い致します!

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