HRWプレスコンフェレンスon アフガニスタンに関する東京会合2012/07/13 10:38


Afghan Press Conference

みなさんこんにちは! インターンの水上です。7月7日にHRWは青山学院大学にてアフガニスタンに関する東京会合に際しまして”The Tokyo Conference, the 2014 security transition, human rights in Afghanistan"を開催致しました! アムネスティ・インターナショナル日本と共に開催した本コンフェレンスでは、アフガニスタンの将来に関する議論の中で、いつも十分な関心を払われてこなかったアフガンにおける人権の今後、そして人権を求めるアフガニスタン国民の闘いを国際社会がいかに支援すべきかを中心に話し合われました。

スピーカーは アフガンウーマンネットワークのディレクター、Samira Hamidi, 50% キャンペーンのメンバー、Abdul Wahed Zia Moballegh,  アムネスティ・インターナショナル、アフガニスタン調査員、Horia Mosadiq, ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アフガニスタン調査員, Heather Barrでした。

アフガニスタンにおける人権、とりわけ女性の人権について、アフガニスタンから来日したスピーカーが熱く議論を交わすと参加された方々からも質問が飛び交い、大変内容の濃いコンフェレンスとなりました。

実際にアフガニスタンで様々な人権侵害を目の当たりにしている方々の言葉には、重みと熱意がほとばしり、参加された方々もアフガニスタンの人権状況について興味を持たれたようでした。

2014年の治安権限移譲に伴い治安の悪化が心配されます。アフガニスタンに対する国際社会の関心と支援が減少するおそれがあるなかで、HRWは人権、特に女性の権利とジャスティスを援助の中心に捉える必要があると考えています。

 

アフガニスタン市民社会との出会い2012/07/13 12:32



みなさま、こんにちは!インターンの水上です。アフガニスタンに関する東京会合に際しまして、アフガニスタン市民社会(アフガニスタンCSO)の34人が来日致しました。7日に行われました、アフガニスタンに関する東京会合CSOパラレルイベント~アフガニスタン市民社会を迎えて~においては、アフガニスタン市民社会が提言を行い、アフガニスタン市民社会代表と国際社会代表が議論を行いました。

アフガニスタン市民の要望をくみ取り国際社会にその生の声を伝えるという重要な役割を担っているアフガニスタン市民社会のメンバーは、様々な会合、面談にてその存在感を十二分に発揮していました。各国の大臣を目の前にしてスピーチを行うその姿は国際社会にその重要性をしっかりとアピールすることに繋がりました。

その活躍ぶりはのちほどの本会合ご報告のほうで紹介させて頂くとして、今回は私がアテンドさせて頂いたアフガニスタンCSOの東京観光の様子を少しだけご紹介いたします!

本会合の重役からも解放され、一息ついたアフガニスタンCSO御一行が向かった先は六本木ヒルズ。眼下に広がる”ビルの巨群”に驚いていたご様子。興奮して沢山写真を撮られていたのが印象的でした。

またアフガニスタンCSOによるとカブールでは信号機がないそうで、日本で赤信号の際に道路を目の前にして立ち止まることも新鮮だったようです。このような母国とは異なった環境で連日国際社会に働きかける大変さ、想像に難くありません。

アフガニスタンCSOの方々はとても親切でフレンドリーでした。日本のことを好きだと言ってくれた方も多くいらっしゃいました。これからのアフガニスタンを背負っていく方々であり、このような方々と触れ合える機会を与えてくださった東京CSOの方々にも心から感謝しております。






アフガニスタン調査員,Heather Barr2012/07/13 14:28


Heather Barr
ブログをご覧の皆さま、こんにちは。インターンの水上です。

今回はアフガニスタンに関する東京会合に際しまして、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアフガニスタン調査員ヘザー・バーが来日致しました。ヘザーは2007年からアフガニスタンに活動拠点を移し、国連薬物犯罪事務所にてアフガニスタンの脱汚職、刑事司法プログラム担当を務めたほか、国連開発計画のアフガニスタン事務所ではJustice and Human Rights プログラムを統括を行っておりました。

ヘザーは8日に行われたアフガニスタンに関する東京会合に参加するだけではなく、7日に開催されたプレスコンフェレンスに参加し、アフガニスタンに関する東京会合CSOパラレルイベントにおいて、モデレーターとしてガバナンス・人権分野のパネルディスカッションに参加し活発な議論を交わしました。

また、その合間を縫って援助国政府関係者や代表団とアフガニスタンに対する援助姿勢について積極的に意見交換を行い、女性の権利に対する持続的な国際社会のサポートやジャスティス、表現の自由の重要性・人権のアドボカシー活動支援の必要性を提言致しました。

弁護士でもあるヘザーの、聡明かつアフガニスタンでの経験に裏打ちされた意見は、コンフェレンスに足を運んでくださった方、援助国政府関係者、援助機関の方々の心に届いたと思います。

ヘザーの来日が少しでもアフガニスタンにおける人権侵害の改善に繋がったと信じてやみません。

以下、アフガニスタンに関するヒューマン・ライツ・ウォッチのレポート(英文)です。ヘザーの現地調査の末出来あがったものですのでお時間ある方どうぞご覧くださいませ。













アフガニスタンに関する東京会合2012/07/13 15:25


みなさん、こんにちは。インターンの水上です。
7月8日にアフガニスタンに関する東京会合がありました。

 

ヒューマン・ライツ・ウォッチは東京市民社会(東京CSO)としてその準備に関わらせていただきました。そして、私も短時間ですが、本会合の中に入ることもできましたので、その様子をご報告させていただきます。


物々しい警備のなかで、各国要人が集う会場にて野田総理の挨拶により本会合は幕を開けました。カルザイ大統領、潘基文国連事務総長、そして各国の外務大臣のスピーチがありました。また日本人としては、アフガニスタン支援政府特別代表を歴任し、現在国際協力機構特別顧問でおられる緒方貞子さんがスピーチを行いました。

 

また、アフガニスタン市民社会代表も非常に立派に堂々とアフガニスタンの現状、市民社会の主張を提言しており、国際社会もアフガニスタン市民社会の重要性を認識するきっかけとなったのではないかと思います。

 

最後に玄葉外務大臣のスピーチがあり、その中では、アフガニスタン政府に対して女性の権利を含む人権状況の向上やガバナンス改善等で具体的成果を上げることも言及されておりました。また、スピーチの最後ではアフガニスタンの復興開発において市民社会の果たす役割の重要性についても述べられており、市民社会との密接な連携が強調されておりました。ただ、本会合での日本政府のスピーチは、他の先進諸国と比較して、女性の人権を含め人権の視点は薄かったというのが現状ではないでしょうか。玄葉外務大臣の言葉が現実のアクションになるよう期待しています

 

日本政府として2012年より5年間で最大30億ドル規模の支援が表明された今、残念ながら汚職がはびこっているアフガニスタンで、その巨額の援助金がどのように使われるのかが論点です。資金の使途の透明性確保と国際社会のアフガニスタンへのコミットの持続が、人権侵害につながることを未然に防ぐひとつの鍵であるかもしれません。日本政府には、日本はもちろんアフガニスタン現地のCSO(市民社会グループ)や女性などのマイノリティの声を聞きながら、その国民の真のニーズにしたがった支援をしてほしいと思います。