政府、期待されているうちが花、、、2012/04/29 13:17

ノーベル賞候補で、中国でもっとも著名な人権活動家のひとりで6年間、投獄•監禁されていた陳光誠さんが、中国政府による監禁を自力脱出して米国大使館に保護を求めました。
陳光誠さんの監禁は違法だったので、脱出しても何ら法に触れないわけですが、すでに中国政府による、家族や支援者への報復が始まっています。報復を減らすため、世界各国政府の声が必要です。
【時事】2012/04/28-15:11「日本政府も支援を」と訴え=女性活動家「勇気見て」
−陳光誠氏救出後に拘束・中国  
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012042800203
人権面で残念ながら目立った活躍のない日本政府なので、世界中の著名な人権活動家は、支援を求める時は、通常、米国をはじめとする欧米政府を頼るのですが、今回は、日本政府も名指しで期待されています!
いつも沈黙していたら、いつか期待さえされなくなってしまいます。それは、日本人への失望であり、日本の輝きがさらに失われること。そんな日がこないようにと願っています。そのためにも、今回は声をあげてほしいものです。
日本政府がこれまで声をあげなかったのは、欧米の市民と比べて、日本の市民が中国はじめとする世界の人権問題に関心が低かったからという面は否定できないと思います。

今回は、多くの日本の人々にも、声をあげていただきたいです。以下、時事通信の記事の全文です。
【北京時事】地元政府による強制中絶の実態を告発するなどし、弾圧を受けてきた盲目の中国人権活動家・陳光誠氏(40)が軟禁されていた山東省臨沂市東師古村の自宅から脱出し、北京の米国大使館に保護された。

この救出劇を計画・実行した中心人物が、女性人権活動家の何培蓉さん(40)。何さんは陳氏脱出後、時事通信に「事態は緊迫している。陳氏とわれわれの安全のため、日本政府の支援が必要だ」と訴えたが、公安当局によって拘束された。 

陳氏は22日深夜、何さんらと連絡を取り、村から共に車で北京に向けて走った。何さんは陳氏を北京市内にかくまった後の25日、同市内で日米など国際社会が陳氏をめぐる問題に関心を持つよう強調した。 

「何が起こったか詳しいことは言えないが、われわれの勇気を見てほしい。米国務省にも接触するが、(事態が判明すれば)日本政府に支援の声明を出してほしい」 


26日夜以降、米側との交渉が緊迫した状況を迎えた。27日早朝、何さんはインターネット電話「スカイプ」で時事通信に「現在最も危険な状況にある。彼の隠れている場所は非常に危険で、再び捕まり連れ戻されるかもしれない」と危機感をあらわにした。 


結局、米大使館の保護下に入った陳氏は27日に自由な身となった。しかし何さんは同日午前、自宅のある江蘇省南京で、陳氏を支援した米民間団体などとスカイプで連絡を取るなどしていた際、公安当局に拘束された。  


英語教師の何さんは昨年、複数回にわたり数十人の当局者らが厳しく監視する村に入り、暴行を受けたこともあった。ミニブログ「微博」やツイッターを駆使し、「光誠を自由に」と掲げ、村に行く若者らを募るネット行動を拡大させた。 


最近では中国各地で、陳氏の似顔絵を描いたステッカー4000枚を作成。ネットで呼び掛け、賛同した若者と共に運転手を説得した上で車に張らせてもらう「車貼活動」を展開。「中国には真の共鳴社会を構築することが必要。そのためには(多数を占める)中産階級の覚醒が不可欠で、車を持つ中産階級をターゲットにした」と何さんは目的を解説する。 


2006年以降、完全に自由を奪われた陳氏はたびたび暴力を受けたが、何さんによると、昨年末以降、地元当局の弾圧は一段と強まった。陳氏は救出後、改革派・温家宝首相に向けて家族の身の安全を保証するよう求めるネット動画を公表したが、何さんはこう漏らした。「結局、共産党政治局常務委員9人がどう決断するかにかかっている」(了)