石巻で泥かきボランティア(後日談)2011/05/17 12:54

さて、4月17日に石巻でダボス会議のヤンググローバルリーダーの皆さんと一緒に泥かきボランティアをしたことはこちら(http://hrw.asablo.jp/blog/2011/05/11/5855532)でお知らせしたとおりです。

その後日談。ゴールデンウィークにも、石巻にボランティアに参りました。その際、もういちど、4月17日に泥かきさせていただいた渡波(わたのは)の鶴亀屋酒店をのぞいてみました。

そうしたら、こんなかんじで少しきれいになっていました。周囲にも重機が入り、かなり瓦礫も取り除かれています。

少しづつではありますが、状況がよくなっているのをみてうれしくなりました。

一方で、避難所閉鎖により支援を受けられなくなる人が続出するという不安の声もたくさん聞きました。息の長い支援が必要ですね!

世界を忘れない- JustGivingチャレンジ再始動 「シリア、中国など、民衆デモや知識人に対する弾圧を止める!」ご支援お願いします2011/05/18 14:55

震災復興で「前へ」。 支援の輪を「世界へ」。

というような標語を先ほど見かけました。

本当にそのとおりだと思います。内向きになってはだめ。 ---- 日本を前に、そして、その力を世界へ!

そこで、ジャストギビングのチャンレンジ「シリア、中国など、民衆デモや知識人に対する弾圧を止める!」を再開しました。

http://justgiving.jp/c/1382

なんと39名の方のご支援により、60%は達成!目標まであと40%です。

世界中の市民が、死や虐待を恐れることなく意見を表明できるよう、応援したい。

20万円あれば、集めた情報やニュースを報告書にして発表することができます。そして、日本、そして世界中のリーダーたちに、現状を知らせ、行動を求めることができます。

そんなチャレンジに、みなさまの応援をお願いします!

『夕学五十講』の受講生レポート2011/05/19 11:21



みなさま、こんにちは。インターンの湯村です。4/26に香苗さんが講師を務めた慶應MCC定例講演会『夕学五十講』の受講生レポートが、『夕学五十講』ウェブサイトに掲載されました!

講演タイトルの「世界のために私ができること」。その「私」は、土井さんではなく、講演を聞いたひとりひとりの「私」でした。世界のために私に何ができるか。深く自問させられた夜でした。

とても印象的な最後の1パラグラフですね。気になる全文はこちらからどうぞ。

講演を聞いて下さった皆様、どうもありがとうございました!

ブログ内検索ができるようになりました!2011/05/20 13:11

みなさま、こんにちは。インターンの湯村です。

このヒューマン・ライツ・ウォッチ 東京オフィス ブログサイト内で検索が出来るようになりました

右の青い欄の下のほうに「■search」があります。
みなさま、是非ご活用下さい!

身近な人の意外な一面。。。2011/05/23 14:15

こんにちは。インターンの山﨑です。

本日は、HRWのHP作成を手伝ってくださっている、
芹川さんが、寄付ページのリニューアルのために再び来て下さいました。

今日お話しを伺っていて、初めてわかったことなのですが、
実は芹川さん、インドのエキスパートだったのです。
ヒンディーを学ぶために、インドに留学した経験もあり、
留学について著作も書いていらっしゃるのだそう。

芹川さんの著作

コンピューターのエキスパートだと思っていた芹川さんが、
インドのエキスパートでもあるとは。。。
HRWのオフィスにいると、本当に様々な経歴をお持ちの方にお会いでき、
勉強になることばかりです。

本日芹川さんに作っていただきた、新しい寄付ページは、
近々お目見えする予定なので、お楽しみに!

ウェブロンザ掲載:艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏逮捕に、外国政府は毅然とした対応を2011/05/24 16:14

2011年04月12日. 土井香苗著

中東や北アフリカで3ヶ月間にわたり起きている大規模な民衆デモ。中国で起きた大規模な民衆蜂起は1989年の天安門事件まで遡る。天安門事件で党崩壊寸前を体験した共産党は、以来、社会運動に万全の防御体制をとるようになった。

 そして、チュニジアとエジプトでの革命を見習おうと「中国版ジャスミン革命」がインターネット上で呼びかけられた2月半ば以降、共産党は極めて迅速に強烈とも言うべき対応を続けている。政府批判や平和的な社会運動を理由に、中国政府によって逮捕、失踪、自宅軟禁、尋問のための召喚、逮捕すると脅迫をされた人の数は、この2ヶ月間で200人以上にのぼる。

その象徴とも言える人物が、2011年4月2日の朝、香港行きの飛行機に乗ろうと北京空港に出向いた際に逮捕された著名な芸術家、艾未未(Ai Weiwei、アイ・ウェイウェイ)氏であろう。日本でも、2009年に六本木の森美術館でアイ・ウェイ・ウェイ展(http://www.mori.art.museum/contents/aiweiwei/)が開催されるなど、ファンが多い。

 氏はその政府に対する厳しい批判で知られるが、氏の逮捕に対する中国内外の強い関心にもかかわらず、中国政府は、艾氏拘禁の場所や逮捕の理由を開示することを拒否したままだ。

 さて、これまで数え切れないほどの中国「専門家」たちが、東アジアの大国たる中国で中東のような抗議活動が起こる可能性がはるかに少ない、と力説してきた。中東では失業率が上昇し経済が停滞している一方で、例えば、多くの中国人は20年間の、徐々にではあるが大幅な生活改善を経験している、などと。

 しかし、中国政府の一連の強烈とも言うべき反応を見た多くの人は、中国共産党の指導者たちはなぜここまで国の不安定性へのリスクに不安を感じ被害妄想的ですらあるのか、疑問を抱いた。中国政府がこれほど容易に、明らかに行き過ぎた措置に頼る理由には、真の安定性に対する自信がないこと、そして共産党に支配政党としての正当性が基本的に欠如していることがあろう。さもなくば、ここまで過敏に対応する必要性を感じるはずはない。

続きは・・・
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2011041100010.html

国内治安の維持強化に舵を切った中国共産党2011/05/25 16:17

(2011/04/15) 土井香苗 著

前回(http://hrw.asablo.jp/blog/2011/05/24/5877926)述べたように、諸外国政府の沈黙に自信をつけた中国政府は、とうとう、世界的に著名な芸術家である艾未未(Ai Weiwei、アイ・ウェイウェイ)氏の逮捕に踏み切った。中国政府による艾未未氏の拘束は、慎重に計画されていたとみられ、逮捕当日、北京公安は、北京の郊外にある彼のアートスタジオを捜索してコンピュータ、ハードドライブなどを押収。さらに彼のスタッフ8人、妻の路青氏、艾氏の有人で弁護士の劉暁原氏も尋問のために連行された(但し、全員その日中に釈放)。国営メディアは、この事件を報道しないよう指示されており、インターネットや、ツイッターの中国版” Weibo”( 微博)などの人気のマイクロブログでも、艾未未氏の逮捕への言及はすべて検閲されている。

 中国の法律上、警察は、個人を逮捕した場合、原則として3日以内に、釈放するか又は検察に逮捕令状を請求するかを決定しなくてはならない。しかし、警察は、拘禁を7日間に延長する(限られた状況では30日)例外条項を恒常的に濫用している。また、法律上は、弁護士には拘禁中の被疑者に接見する権利が定めているものの、実際には、日常的に弁護士の接見は妨害されている。北京の著名な弁護士で、艾氏の弁護人である浦志強弁護士は、依頼者である艾氏への接見はもちろん、逮捕に関する正式な通知を得ることさえ妨害されている。

 しかし、中国の最も著名な芸術家の一人で、ロンドンのテート・モダン(Tate Modern)美術館で展覧会を開催中に逮捕された艾氏に対しては、さすがに欧米政府が声をあげはじめている。例えば、ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外相は、艾氏の状況に関する「緊急の説明」を中国政府に求めた。英国のウィリアム・ヘイグ外相は「早急に艾氏の状況と、健康と安全を明らかに」するよう政府に求めた。欧州連合の北京代表部や、オーストラリア政府も懸念を表明している。米国務省のマーク・トナー報道官も、4月4日、政府が「深く懸念している」と述べた。

 さて、日本政府はどうしているのか。残念ながら、いつもどおり「沈黙」しているようである。

続きは・・・
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2011041400016.html

朝日新聞デジタルが始まりました2011/05/26 13:26



こんにちは、インターンの湯村です。
今月18日から、朝日新聞の電子版「朝日新聞デジタル」が始まりました。その「WEBRONZA発」というコーナーに、香苗さんのシリアに関する記事も載っています!

「朝日新聞デジタル」、7月末まで購読料が無料だそうです。みなさまも、是非チェックしてみてください。詳しくは、「朝日新聞デジタル 総合ガイド」をご覧ください。

ウェブロンザ掲載:スリランカ内戦の戦争責任――日本政府は声をあげよ2011/05/27 16:00

ちょうど2年前の5月、26年間に及ぶスリランカ内戦は終結した。政府軍が、分離独立派武装組織「タミル・イーラム解放の虎」(LTTE)を殲滅したのだ。その内戦最後の数ヶ月間に、スリランカ北東部の美しい海辺で殺害された民間人は万に及ぶとみられる。

 この「大殺戮」(http://www.ft.com/intl/cms/s/f26db3f6-3e22-11de-9a6c-00144feabdc0,Authorised=false.html?_i_location=http%3A%2F%2Fwww.ft.com%2Fcms%2Fs%2F0%2Ff26db3f6-3e22-11de-9a6c-00144feabdc0.html&_i_referer=)について、国連事務総長に先月提出された新しい報告書(http://www.un.org/News/dh/infocus/Sri_Lanka/POE_Report_Full.pdf)は、内戦の両当事者に責任があると言明し、真相究明と法の裁き(ジャスティスとアカウンタビリティ)に向けて、国際的メカニズムを設立するよう勧告している。

スリランカ北部のタミル・イーラム解放の虎(LTTE)支配地域から逃れてきた避難民=2009年5月、AP
 スリランカでこの大殺戮が進行する中、国際社会の大部分はただ傍観するのみだった。それだけではない。内戦終了後も、内戦での残虐行為に対するスリランカ政府の捜査の懈怠(かいたい)に対しても、重い沈黙は変わっていない。

 しかし、今回の国連の委員会の報告書の公表により、各国政府の静けさに、もはや言い訳の余地はなくなった。スリランカ政府に影響力の強い日本政府が、他国とともに、真のジャスティスのために国際的調査を求めることが非常に重要である。

 今回発表された報告書は、世界的に著名な3名の専門家からなる国連の委員会により作成された。極めて入念かつ専門的な調査であり、スリランカ政府と「タミルの虎」に対する厳しい告発となっている。

 この委員会は、「タミルの虎」がスリランカ政府からの攻撃を避けるため民間人を「人間の盾」として使い、自らの支配地域から避難する人々を撃ち、人口密集地に大砲を配置し、少年兵を使い、数々の自爆攻撃をしかけたと認定した。

 一方で、スリランカ政府軍もまた、広範囲かつ無差別な民間人への砲撃、病院に対する組織的な攻撃などの陰惨な残虐行為を行った。さらに、戦闘地域に足止めされた市民の数を故意に少なく見積もり、人道援助の機会を奪った。しかも、戦場に独立して赴くことをスリランカ政府が認めないために、正確な死者数は今も誰にもわからないものの、この国連専門家の報告書は、「内戦の最終局面における民間人犠牲者のほとんどは、政府の砲撃により引き起こされた」と断定している。

―中略― 
全文は
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2011051700004.html

 日本政府は、長きにわたるスリランカ政府のよき友だ。2002年、和平・復興プロセスでは共同議長を務め、スリランカ政府にとって世界最大の経済援助国でもある。しかし、過去、日本政府は、アカウンタビリティ(真相究明と法の裁き)の必要性について沈黙を続けてきた。しかも、軍事制圧が行われた09年5月には、国連人権高等弁務官の呼びかけにもかかわらず、大変遺憾なことに、スリランカの人権状況に関する国連人権理事会の特別会期の開催を支持しなかった。

 そんな日本に昨年変化があった。10年7月、当時の岡田克也外務大臣がついに沈黙を破り、スリランカ政府に対し「国連と協力して……人権問題についてアカウンタビリティを果たす」よう呼びかけたのだ。外務省はこのときの方針を貫くべきだ。

 先月の報告書の公表は、内戦で命を落とした多くの無辜(むこ)のスリランカ国民のために戦争責任を明らかにする、日本政府にとっての新たなチャンスだ。他国政府が態度を表明する中、外務省はスリランカ政府のプロパガンダキャンペーンに沿って沈黙を続けるべきではない。残酷な犯罪に対してはアカウンタビリティ(真相究明と法の裁き)が必要、という人権の原則をまもる他の国家とともに、日本政府もパン・ギムン国連事務総長を支援し、国連の専門家委員会の主たる勧告――つまり国際調査の必要性――を積極的に支持すべきである。

41st St. Gallen Symposiumに参加してきました:その12011/05/30 09:35

こんにちは。スタッフの吉岡です。

みなさまはスイスのSt. Gallen(ザンクト・ガレン)という街をご存知ですか?わたしは5
月12日と13日、チューリッヒから車で一時間ほどのこの街で開催された41st St. Gallen Symposiumに参加してきました。

今年で41回目となるSt. Gallen Symposiumには、ビジネス・政治・メディア・アカデミアなど様々な分野の第一線で活躍中の"Leaders of Today"約600人と、エッセーコンテストを勝ち抜いた大学院生100人と20代の社会人100人("Leaders of Tomorrow")が参加。世代を越えて、今日の世界が直面する様々な課題について真正面から意見を交換するシンポジウムです。1968年の5月革命と、その後の世界的な学生運動を目撃したSt. Gallen Universityの大学生5人が、「学生と社会のリーダーが、建設的な会話を行なえる場所を」とこのシンポを企画したのがはじまりです。

今年のシンポジムのテーマはJust Power。日本からの参加者は、スピーカーと学生・新社会人をあわせて約20名ほどでした。石倉洋子先生黒川清先生、経済産業省の岡田秀一審議官、NHKの前副会長の今井義典先生、元防衛大臣の林芳正参議院議員、InTecurのWilliam Saito氏など、普段のの生活ではお目にかかれない方ばかりで、出発前から緊張と興奮でどきどきしてしまいました!☆毎年5月に開催されるので、是非ご応募されてください!!詳細はこちら


チューリッヒ空港に到着すると、早速ターミナルでSt. Gallen Universityの学生が出迎えてくれました。そこから、彼らの運転する車で一路St. Gallenへ。到着当日は、Leaders of Tomorrowだけが集まり、BBCのPeter Day氏と「Just Power」とは何か、なぜシンポに参加したのか。。。などを熱く語り合いました!

シンポの内容やSt. Gallenの街の様子について、引続きご報告いたしますのでお楽しみに!