中国人権弁護士来日!:2/28講演会(我々はどう冤罪と向き合うべきか―足利事件を再検証する―)のご案内 ― 2011/02/24 13:23
10:30-12:00 佐藤博史弁護士による講演(中国語の逐次通訳含む)
12:00-13:00 昼食
13:00-14:30 ディスカッション
我々はどう冤罪と向き合うべきか
―足利事件を再検証する―
足利事件とは、1990年5月12日(土)、栃木県足利市内のパチンコ店で、父親と来店していた真実ちゃん(当時4歳)が行方不明になり、翌13日、近くの渡良瀬川の河川敷で死体で発見された幼児わいせつ目的誘拐・殺人・死体遺棄事件です。
菅家利和さんは犯人として逮捕起訴され、実刑が確定して服役していましたが、遺留物のDNA型が一致しないことが2009年5月の再鑑定により判明し、その後の再審で無罪が確定しました。警察庁と最高検察庁は、無罪判決から6日後の4月1日、それぞれ検証結果報告書を発表し、DNA鑑定を過大評価し、虚偽の自白をさせただけでなく、その吟味も不十分だったとし、一応の防止策を示しました。
しかし、足利事件の悲劇を繰り返さないためには、それだけでは不十分とはいわざるを得ません。菅家さんの弁護を担当した佐藤博史弁護士は、遺留物である真実ちゃんの半袖下着のDNA再々鑑定と菅家さんに対する取調べテープの心理学鑑定が必要だと主張しています。
「臭いものに蓋」をしてしまうのではなく、事実を直視して学ぼうとしなければ、刑事司法の闇に光が差すことはありません。我々は冤罪とどう向き合うべきでしょうか。本研究会では佐藤博史弁護士をお迎えし、足利事件を再検証します。
なお、研究会には日本の司法の問題を学習するために来日中の中国の草の根で活躍する弁護士や大学教授、メディア関係者も参加します。中国でも近年、重大な冤罪事件が発生していますが、冤罪防止は各国が真剣に取り組むべき共通の課題です。この分野で活躍する中国の専門家たちとの活発なディスカッションに、皆さんも参加しませんか?