ポッドキャスト : ロシアのノーヴァヤ・ガゼータ紙記者 エレナ・ミラシナさんインタビュー2010/04/12 10:01

人びとの苦しみを報道するジャーナリストたちは、互いに名前は知らなくても世界中でつながっている――エレナ・ミラシナ

                                        ELENA MILASHINA

上の写真は、ロシアでもっとも著名な独立系新聞「ノーヴァヤ・ガゼータ」のジャーナリスト、エレナ・ミラシナさんです。今週来日し、17日土曜日に、明治大学で講演してくれます。

今回ご紹介するHRWのポッドキャストは、彼女が昨年11月にヒューマン・ライツ・ウォッチの「アリソン・デ・フォージ人権活動家賞」を受賞した時のインタビュー。同賞は毎年、たゆまず勇敢に人権問題に取り組む人びとに送られます。

それではこちら(英語)から、まずはエレナさんのお話をお聞きください!感動まちがいなしです!

いかがでしたか?

お話にもあったように、エレナさんはこれまで調査報道担当として、ロシア国内で頻発する人権侵害を告発してきました。政府の汚職を勇敢に暴き続けるエレナさんの身は、決して安全ではありません。実際、これまですでに4人の同僚が暗殺されているのですから。

エンタメ記事を書くものとばっかり思いながら入った新聞社でしたが、プーチンが政権を握ってメディアへの弾圧が強くなっていくにつれ、彼女の運命も変わってしまったのです。すでに10年以上のキャリアがあるとはいえ、まだたった32歳のエレナさんが背負う使命は、とてもとても重いものです。

今は米国のミシガン大学に在籍していますが、ロシアに帰ってかつての同僚たちと人権擁護のための報道を続けたいと強く願うエレナさん。インタビューの最後に、「世界中で似たような、または更に過酷な状況で日々人権擁護のために活動する仲間たちに送る言葉は?」と聞かれた時のエレナさんの答えが、冒頭にある引用です。

「一人じゃないよ、と言ってあげたい。彼ら一人ひとりの名前は知らないけれど、彼らの仕事がどんなに困難で、なのになぜ立ち止まることができないのか、私はよく知っているから。彼らの勇気が私を奮い立たせるの。名前は互いに知らなくても、私たちは世界中で繋がっている」

そして、4月19日(月)に東京で行われるチャリティー・ディナー(詳細はクリック)と17日(土)のシンポのメイン・スピーカーが、このエレナさんです。エレナさんのお話を生でお聞きください!

その他のHRWポッドキャスト(英語)はこちら