『悲しみのダルフール』いよいよ出版!2010/04/05 16:44

こんにちは、ヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗です。

今月選挙が行われることから注目が増しているスーダン。しかし、西部のダルフール危機はあまり知られていません。残酷な暴行、家族の死に直面した女性医師の半生が綴られた、ハリマ・バシール&ダミアン・ルイス著『悲しみのダルフール』(PHP研究所)がいよいよ今月下旬に発売開始です。私が帯を書きました!

「この『悪夢』を、どうすれば『希望』に変えられるのか?-スーダン・ダルフール出身の女性医師が、暴行、レイプ、虐殺など残虐行為を生き延びた自身の半生を告白する。世界的な人種危機。スーダン政府軍と民兵による、アフリカ系先住民族の大量殺戮の現実がここに。一人でも多くの日本人に彼女の言葉に触れてほしい!」という帯をのせています。



 物語は彼女の平穏な幼少期から始まり、スーダンの一部落の生活の中に私たちもスリップすることが可能です。村では珍しく都会の学校に進学した彼女は、黒人であるが故の差別を受けながらもたくましく成長し、勉学に励み続けた結果、医学の道へ進みます。温かい家族に見守られ、順調に見えた彼女の生活にも内戦の影が…

本人直筆の本書では、教科書では学ぶことのできない、ダルフール紛争の実態が被害者の目を通して生々しく描写されています。さらに、遠くアフリカの人々の事細かな真の生活の様子を体感することのできる素晴らしい一冊です。日本人が知るべきスーダンがここに!

ぜひ皆様も書店でこの本を目にされましたら、一度お読みになってみて下さい!

ハリマ・バシール&ダミアン・ルイス著 真喜志順子訳

『悲しみのダルフール―大量虐殺の惨禍を生き延びた女性医師の記録―』(PHP研究所)
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