再会:アジア中からの集まったスタッフ - アフガニスタンから、プノンペンから・・・2010/01/06 07:28

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、ヒューマン・ライツ・ウォッチでは、1月15日まで、世界中のスタッフが、本部のあるニューヨークに集まって、今年1年間のプランニングを行う会議をやっています。そこで、東京のスタッフの土井、吉岡もニューヨークに出張中です。

東京事務所再開は、1月17日(月)からとなります。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒、ご容赦ください。ご連絡は、tokyo[アット]hrw.org ([アット]を@にかえてメールしてください)までお願いします。

さて、1月4日の週からは、まずは、アジア局の会議(レトリートといいます)。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局は総勢20名。(http://www.hrw.org/en/node/75139#divs )
この20名は、アジア各地に散らばっているので、再開したのは1年ぶり。メールでのやりとりもいいですけど、やはり、あって話すといいですね。

ウェブサイトに載っているとおりですがアジア局の陣容はこんなかんじです

Brad Adams, Director
Elaine Pearson, Deputy Director
Philip Robertson, Deputy Director
Sophie Richardson, Advocacy Director
Kanae Doi, Tokyo Director ←これが土井です
Christen Broecker, Arthur Helton Fellow
Nicholas Bequelin, Senior Researcher
Sara Colm, Senior Researcher
Meenakshi Ganguly, Senior Researcher
Ali Dayan Hasan, Senior Researcher
Phelim Kine, Researcher
David Mathieson, Researcher
Sunai Phasuk, Senior Researcher
Rachel Reid, Researcher
Kay Seok, Researcher
Mickey Spiegel, Senior Researcher

Pema Abrahams, Associate
Andrea Cottom, Senior Associate
Diana Parker, Associate
Riyo Yoshioka, Associate ←これが吉岡です!

私たちは東京からきましたが、そのほかの同僚たちは、プノンペン、香港、ムンバイ、ラホール、カブール、バンコク、ソウル、チェンマイなどなど、いろいろなところからニューヨーク本部に集まってきました。ウェブサイトに名前が公開されているこの20名以外にも、コンサルタントとして活躍しているアフガニスタン人のHさんやカンボジア人のBさんなどもきていて、とても国際色豊かです。

とくに、アフガニスタン人のHさんなど、自分の身を危険にさらしながらも、人権のために活動している同僚をみるといつも感動してしまいます。

アフガン担当の調査員レイチェル(元BBCのアフガン特派員)は、「Hがヒューマンライツウォッチにジョインしてから本当に仕事がはかどるようになったわ」。

ビルマ担当のデイビッド 「いいなあ。僕にも、ビルマ国内にいる同僚がいればどれだけ楽か。でも、ビルマでビルマ人が人権保護の活動――とくにヒューマンライツウォッチのために働くなんて――危険すぎるから無理だなあ」

アフガン担当 H 「確かに、アフガニスタンがビルマみたいな状況だったら間違えなく僕は投獄されているな」 (ビルマでは、人権活動家を含む政治犯が2100人くらい投獄中)

というような会話もありました。アフガニスタンでは、「ひとりを殺せば死刑になる。何百人にも殺せば和平会議に招かれる」という言葉があるそうです。

つまり、何百人(あるいは何千人も)もの一般市民を殺した軍閥たちを指しているんですね。彼らは、今も、アフガニスタン政府の閣僚や国会議員などとして絶大な権力を持っています。被害者の側にたつということは、こういう軍閥からにらまれることになるわけで、非常に危険です。

今もアフガニスタンで絶大な権力を振るう軍閥たちひとりひとりが、いったいどんな残虐行為に手を染めたのかを明らかにしたヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書 blood stained hands はこちらから(http://www.hrw.org/en/node/11668/section/1 )

ここまでしっかりどの軍閥が何をしたのか明らかにした報告書はなく、アフガニスタンで、とても有名な報告書だそうです。

私(土井)は、時々、「ヒューマンライツウォッチの仕事をしてて危険はありませんか?」と聞かれます。

アフガニスタンでがんばっているアフガン人Hさんを含め、世界各地でヒューマンライツウォッチの勇気ある同僚たちが毎日直面している危険と比べば、何でもありません。