地雷とともに生きる人々Ⅰ―南米・コロンビアの少女モニカ―2009/12/21 10:55

世界では、地雷や、紛争に使われた爆発物の残骸によって死傷するひとの数はどれくらいでしょうか?実は、毎年、数千人にも上ります。

1997年に、地雷を禁止する「対人地雷禁止条約」が成立。ヒューマン・ライツ・ウォッチも、この条約の成立に尽力したことが評価されて、他団体とともに、1997年にノーベル平和賞を受賞しました。

地雷を禁止する条約ができて、新たに地雷が埋められなくなっても、昔埋められた地雷が今になって爆発するのです。地雷は、いまの問題です。

これから、数回にわたり、コロンビア、アフガニスタン、アンゴラ、カンボジア、モザンビークの各地から、地雷の被害あいながらも懸命に生きる人びとの姿を、ご紹介していきたいと思います。スペインの写真家ゲルバシオ・サンチェスの撮影です。

初回の本日は、南米コロンビアの女の子、モニカの姿を追います。

 
 



モニカは、8歳のときに、学校からの帰り道で地雷の爆発に遭いました。視力と片腕を失ってしまったモニカは、そのときのことを今でも覚えています。「焼けるようで目をあけられなかったの、まるで目が大地に埋まってしまったみたいだった」。
 



コロンビア政府は、1997年に対人地雷全面禁止法に署名しましたが、40年以上続いた内戦のせいで、今でも地雷犠牲者の数は世界トップクラスです。
 

 


 
今年11月29日から12月4日まで、コロンビアのカルタヘナで、対人地雷禁止条約の検討会議が行われ、そこで対人地雷禁止条約の目的を達成するための、今後5年間の行動の指針などが議論されました。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの「武器局」の局長スティーブ・グースは、今回のカルタヘナ会議に参加した400名のNGOグループの団長を務めました(彼は、1997年のノーベル平和賞メダルを受け取った人物です)。スティーブは、カルタヘナ会議で、まだ対人地雷禁止条約にはいっていない37カ国、なかでも、アメリカに対し、地雷政策を見直し、対人地雷禁止条約に入るよう求めました。

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スペインの写真家ゲルバシオ・サンチェスが撮影した世界各国の地雷被害者たちが懸命に生きる姿のスライドショーはこちらから

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