インドの法律家 講演会2013/05/21 21:35

HRWブログをごらんのみなさま、こんにちは。NYインターンの馬です。
私は先日、オフィスで開かれたインドの最高裁で上級仲裁人を務めるColin Gonsalvesさんのお話を聞いてきました。
Colinさんは、インドの有力な公益法グループである人権法ネットワーク(Human Rights Law Network)の設立者でもあり、現在200名以上の法律家をメンバーに持ち、インド全国に28の事務所を構えています。

インドの社会は...
3億人の中産階級(右翼)
8億人の貧しい労働者階級
3千万人の極端な富裕層
で構成されていて、
それぞれの階級にいる人々は異なった考え方を持っています。
特に中産階級にいる人々は反イスラム派のジョージ・ブッシュ元米大統領の考え方に敬服し、西洋化された考え方を持っているのだそうです。
貧富の差が激しいインドでは、毎日3千人の乳児が貧困に関係する理由で亡くなっています。

インド政府はColinさんたちのHRLNの活動に抑制的で、インド国内からの資金援助を阻止しています。
また、国際社会におけるインド政府の振る舞いと時刻における振る舞いとで大変大きな違いがあると述べていました。
新聞は、腐敗した政府の状況を伝えるニュースで溢れかえり、特に政府高官は女性に対し、消極的案考えを持っているため、女性は弱い立場にいるのです。

Colinさんは最後に、HRWに他のNGO等と世界規模名人権ネットワークを築くことで、より一層強力な存在力と影響力をもつ世界屈指の人権団体に成長してほしいという想いを伝えてくれました。

世界第二の人口を有し、今後の発展性に世界中が注目しているインド。
その経済発展とは裏腹に、社会に蔓延する人権問題に対する政府の考え方は未だ批判的かつ閉鎖的で、政府が人権問題を認識し、解決に向けた舵を取るまでには、まだまだ乗り越えなければならない歴史的、文化的、そして社会的ハードルが多々立ちはだかっているということがわかりました。
国際人権規範が一つの国に広がるまでには、数十年という長い時間を要するが、その強力な影響力が、近い将来インド政府の政策決定に大きな変化をもたらすことを願います。

人権ネットワークのHPはこちら http://www.hrln.org/hrln/
HRWによるインドに関する情報の詳細はこちら http://www.hrw.org/asia/india