ジンバブエ自然資源管理センター所長:ファライ・マグウ ― 2013/03/20 00:14

3人目は、現在ジンバブエ自然資源管理センターの所長を務めているファライ・マグウ氏です。
マグウ氏は、マランゲ・ダイアモンド採掘場で起っている恐ろしい人権侵害(無償労働、未成年に対する強制労働等)について徹底的な調査を行った勇気ある人権活動家であり、HRWの最高敬意であるアリソン・デ・フォージュ人権活動家賞を受賞されました。
マグウ氏はHRWの調査員たちと協力し、ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF、現在の連立政権で連立与党のひとつ、国内の公安担当)の支配下にある軍が行ったマランゲの地元住民に対する暴行、拷問、強制労働、殺害を詳細に調査して取りまとめました。
世界のダイアモンド取引を規制する国際機関「キンバリー・プロセス認証制度」の監視員とマグウ氏がマランゲ鉱山での人権問題について会談した直後の2010年5月27日、マグウ氏は虚偽情報の提供容疑でジンバブエ政府により逮捕され、拷問を受けた上、1カ月以上も投獄されました。獄中で深刻な体調不良に苦しんだマグウ氏に対し、ジンバブエ当局は報復として治療を拒否。さらに、劣悪な環境の拘禁施設を違法に転々とさせました。氏は7月初旬になってようやく釈放され、全ての罪が晴れたのは10月になってからでした。
人権活動家が政府の活動内容に反すると見なされた際に政府の標的になるのは、よくあることです。
自らの命をも顧みずに、正義の実現に向けて果敢に立ち向かっていく人権活動家を支持し、彼らの勇気ある行動を称えるのは当然のことでしょう。
マグウ氏の詳細プロフィールはこちらから。
http://www.hrw.org/ja/news/2012/08/11
HRWリリース:血塗られたダイヤモンドの実態