福島からの声③2012/03/09 19:09

こんにちは。インターンの湯村です。「福島からの声」の第3回目です!



5歳の息子の母親。福島市在住。福島第一原発から約60km
© 2012 Katsuo Takahashi for Human Rights Watch

私はシングルマザーなので、避難すること・情報の信ぴょう性を自分で決めることになります。避難することで自分の息子の健康が守れるのなら避難すべきという気持ちになることもあります。ただ、両親や親戚から離れて県外で長く暮らした時にどうしていけるのかな、というのがまだ自分で想像できないでいる・・・。シングルマザーになり息子が幼いころ病気がちだったところを母に支えてもらいながら今一緒に働いています。でも、今も避難を真剣に考えています。息子にとって、今まで傍らにいた人たちから離れ寂しくなるが避難して健康して健康を守るか。今までの幸せな環境を守るか。決断するのが怖いのです。

避難して行く人も、戻ってくる人も、いろんな事情からここから出ていけないお母さんもいるんですね。でもみんな自分の判断が正しかったのかわからないんです。「リスクはあるけれど福島にいるって覚悟をしたのか」とよく聞かれます。本心からは覚悟はできません。何が正しい判断かがわからないからです。

あたえられた情報はもう信用できないんです避難している人たちから他県では全然違う内容の情報があるよと聞くので。当局からの通知も混乱してしまうんです。たとえば、水は体に安全ですよと書いてあるパンフレットの下の方にペットボトルをお勧めしますとも書いてある。何を信じていいんでしょうか。放射能は目にも見えない、においもわからないし、感じられない。もし将来息子が病気になったら本当に後悔ではすまないという思いはあります。だから、明日にでも避難するかもしれないというのが私の心境ですね。