本日、アメリカ地雷禁止キャンペーンが始まります!2010/03/01 14:07


ヒューマン・ライツ・ウォッチでは、複数の組織と共同で
アメリカ地雷禁止キャンペーンをスタートさせます!

現在、143の国と地域で対人地雷禁止条約が結ばれています(日本は1998年に締約)。しかしアメリカでは、
1991年以来対人地雷を使用せず、また97年以来製造も停止している一方で、未だ1000万個もの在庫を抱え、対人地雷禁止条約にも加盟しておりません。そこで、本日(3月1日)から今週にかけて、FacebookTwitter等を通じて米国議会、政府に対人地雷の放棄と条約への加盟を訴えていきます。

Facebook
もしくはTwitterのアカウントをお持ちの方は

1、ご自身の下の
FacebookTwitterSkypeFlickr等のプロフィールピクチャーに下のBan Landmines USA」のアイコン、アバターを本日中もしくはキャンペーン期間中置き換えてください。

画像を小さくできなかったのですが、使えると思うのでご利用ください。


2、Twitterアカウントをお持ちの方は、#banminesusaをツイートしてください。3月1日から1週間、記事やプレスリリースをご覧いただけます。お知り合い、ご友人にも是非このハッシュタグをお知らせください。

本キャンペーンは、
Twitterにおける地雷禁止に関するトピックを広げ、Facebook等のソーシャルネットワークにおいて関心を高めていくことを目指します。地雷禁止条約が発効されて11年となる本日から、国連地雷対策デである4月4日にかけて実施されますので、皆様も是非ご参加下さい。

また、HRWのブログで「地雷とともに生きる人々」シリーズとして、地雷の被害あいながらも懸命に生きる人びとの姿をご紹介しています。こちらも是非ご覧ください。

芸術か犯罪か?―ウズベキスタンの人びとのくらし(その1)2010/03/02 18:17

これから3回に分けてご紹介するのは、ウズベキスタンの写真家・映像作家ウミダ・アーメドワさんの写真です。

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これがウミダさん。2004年にロシア・インタープレス写真コンテストや、その他で様々な賞を受賞しています。ウズベキスタンの人びとのくらしを生き生きと伝える作風が特長です。

そんなウミダさんが今年の1月末、「ウズベキスタン国民の名誉を毀損し侮辱した」という罪で逮捕されました。ウズベキスタン政府は、ウミダさんの作品が「田舎の発展の遅れた農村で撮影されている」ため、「外国人がウズベキスタンの人びとは中世さながらの生活を送っていると思う」というのです。ヒューマン・ライツ・ウォッチはただちに、「国による表現の自由への干渉。起訴を取り下げよ」(http://www.hrw.org/ja/news/2010/01/28-1)というリリースを発表しています。

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女性の民族衣装と自然の緑との鮮やかな対照が美しいこの写真は、2007年に発表されたウミダさんの写真集『男と女: 日没から夜明け』から。

ウズベキスタン政府は6人の専門家による委員会に、ウミダさんの作品を再評価するよう依頼しました。結論は、「西側の視聴者に対してウズベキスタンを否定的に描いている」でした。

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ウズベキスタンの農村にくらす人びとのつつましい日々のすがた…。芸術家として「表現の自由」を存分に享受して創り出した作品によって、ウミダさんは2月半ばに有罪判決を受けます。結局その場で恩赦により放免されましたが、彼女は一生犯罪者の記録を背負ってゆくことになったのです。

これからお見せする写真は、芸術か犯罪か?どうぞご覧ください!

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粉を顔につけた少女のまっすぐなまなざしが印象的なこの写真は、特別委員会が特に「僻地の村がいかに遅れているか、いかにくらし向きが厳しいかを意図的に表したもの」と問題にしました。私は、少女の視線に力強い意志を感じます。くらしは決して楽ではなくても、それを生き抜く意志です。…皆さんは何を思いますか?

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婚礼儀式や少年の割礼習慣――ウミダさんが光を当て、生き生きと切り取ったウズベキスタンの伝統も、ネガティブな犯罪に値するものと政府が判断したものの一つです。

さて、次回も続けてウミダさんの作品をご紹介していきます。ウミダさんの作品は、果たして芸術か犯罪か?
どうぞ、皆さんの目でお確かめください!
                                                                    All Photos (c) Umida Ahmedova

ウミダさんに関するヒューマン・ライツ・ウォッチの関連リリースはこちら
http://www.hrw.org/ja/news/2010/01/28-1

J3002010/03/03 15:43


こんにちは、インターンの鈴木です。

 

本日は、株式会社コラボラボ(http://www.colabolabo.co.jp/)代表取締役の横田響子さんがヒューマン・ライツ・ウォッチのオフィスにいらっしゃり、今年5月に開催予定の「J300」イベントの打ち合わせを行いました。

 

J300とは、女性社長として、代表者として活躍する旬な女性300人が集まり、目線の高さ、さらにそれぞれが大切にする思いを共有するためのミーティングです(昨年の表参道ヒルズでのイベントの概要が、http://joseishacho.net/j300/にアップされています。ぜひご覧ください!)。

 

そして、横田さんは、女性社長(?)の土井が運営しているという意味でも、ヒューマン・ライツ・ウォッチの活動に大変共感してくださって、次回のイベントで、ヒューマン・ライツ・ウォッチの活動を支援するための寄付活動も行ってくださるそうです。本当にありがとうございます!

 

今日も、横田さんの溢れるような「パワー」を感じました・・・女性経営者・代表者の方には本当に意欲的且つ活動的な人が多いですよね。そんな活力に溢れた人達が300人も集まったら、どのような盛り上がりを見せるのか…。考えただけでも本当に楽しみですね!

 

今年も、J300、ぜひ注目してみたいと思います!

 

追記

 

横田さんのアドバイスを受け、ヒューマン・ライツ・ウォッチの活動概要をまとめたPDFファイルを後日アップさせて頂きます。自由にダウンロードして使ってくださいね。

 

これを見て少しでもヒューマン・ライツ・ウォッチの活動内容や意義を理解してくだされば幸いです。宜しくお願いいたします。



経済発展の陰で様々な人権侵害が残るインド2010/03/04 21:59

インドのカースト差別 報告書
こんにちは。私(土井)は、毎月一度、ウェブマガジン風http://kaze.shinshomap.info/index.html
にインタビューを連載しています。

11回目となった今月は、インドについて。

コングレス党政権のもと、インド経済は目覚しい発展を遂げているインドですが、残念ながら、人権面の前進はまだまだ小さいというのが現実です。

また、イスラム教過激派組織やヒンズー教原理主義組織によるテロ攻撃の頻発の実態や、毛沢東派と政府の間の紛争で犠牲になる民間人の姿などは、日本ではあまり知られていないのではないでしょうか。

くわしくは、こちら
http://kaze.shinshomap.info/series/rights/11.html
からご覧ください。

バックナンバーはこちらから
http://kaze.shinshomap.info/series/index.html

世界銀行で「法の支配」を主流化させたタン弁護士(世銀の元副総裁兼最高顧問)2010/03/05 15:17

ヒューマン・ライツ・ウォッチ(www.hrw.org/ja )には、各地域やイシューについての専門家からなる「アドバイザリーボード」があります。ご意見番みたいな方々とでもいいましょうか。

3月25日(水)、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジアアドバイザリーボードのメンバーであり、元世界銀行副総裁兼法律顧問のコー・ヤン・タン(Ko-Yung-Tung)さんが日本弁護士連合会主催のセミナーでご講演されます。

コー・ヤン・タンさんは、世銀の副総裁兼最高顧問として発展途上国におけるグット・ガバナンスや法の支配の推進及び汚職撲滅等、中心的役割を果たされました。

国際支援に人権保護が不可欠である点についても、多くのお話をいただけると存じます!

どなたでもご参加いただけるとのことですので、ご多忙中とは存じますが、皆様のご参加を賜れましたら幸いです。(私=土井も参加します!)  

ちなみにタン弁護士、日本で育った方なので日本語流暢です・・・         

スピーカー/パネリスト:
●コー・ヤン・タン(Ko-Yung-Tung)氏  元世界銀行副総裁兼法律顧問、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジアアドバイザリーボードメンバー

北京生まれ、日本育ちで70年にハーバード大学物理学学士を取得、73年に同大学ロースクールにてJ.D.を取得。99年から03年にかけ、世銀副総裁、兼最高法律顧問。現在、モリソン・フォスターNY事務所シニアカウンセラー、エール大学ロースクール講師を務める。トランスペランシー・インターナショナルUSA、ローマのインターナショナル・ロー・オーガニゼーション、ボストン大学ロー・スクールの銀行/金融法のモリン・センター、ロンドン大学の国際経済法および開発に関するロンドン・フォーラム、 米中教育基金等における役員も兼任する。

●松尾 弘  慶應義塾大学大学院 法務研究科(法科大学院)教授

85年慶應義塾大学法学部卒業、90年一橋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。横浜市立大学商学部助教授、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授を経て、現在慶應義塾大学法科大学院教授。

日時:2010年3月25日(木)午後6時00分―8時00分(参加費無料)
場所:弁護士会館2階 クレオ
千代田区霞ヶ関1-1-3 、地下鉄丸の内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関駅」B1出口直結
会場地図 http://www.nichibenren.or.jp/ja/direction/ 
お申し込みはこちらから: http://www.nichibenren.or.jp/ja/event/100325.html
(締め切り3月19日)

詳しくは、日弁連ホームページをご覧下さい(http://www.nichibenren.or.jp/ja/event/100325.html

芸術か犯罪か?ウズベキスタンの人びとのくらし(その2)2010/03/08 18:56

前回に引き続き、ウズベキスタンの写真家であり映像作家でもある、ウミダ・アーメドワさんの写真をご紹介します。

「ウズベキスタン国民の名誉を毀損し侮辱した」罪で有罪判決を受けたウミダさん。アーティストの「表現の自由」の発露である作品が、国家によって規制される――それは、残念ながらめずらしいことではありません。弾圧される理由は本当にさまざまです。

ウズベキスタン--あまりきいたことがない国かもしれませんが、2005年のアンディジャンの虐殺事件をはじめとして、人権抑圧の厳しい国で、アーティストやジャーナリストなどの表現の自由は厳しく制限されています。

百聞は一見にしかず――故意にウズベキスタンの貧しい部分を強調し、国民をおとしめたと糾弾されたウミダさんの写真の数々から感じたこと…ぜひご感想をお聞かせください!


写真は、嫁ぐ日に泣きながら父と抱き合う娘の姿です。ウズベキスタン政府は、西洋では晴れの日に花嫁が泣いたりしない(?)から、この写真を見て欧米人は、かの地では娘が強制的に結婚させらるため悲しんでいると思うだろうと言います。

でも、親元を離れて嫁ぐ時にあふれ出る悲喜こもごもの感情と涙を、とても自然なことに思うのは欧米人も同じはず!!

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これらの写真を見た人間は、「なぜ人は、哀しみと苦しみだけの世界に生まれ出るのだろう」と考えるに違いない、これがウズベキスタン政府の評価の一つでした。

老女の顔は、確かに厳しい現実の世界を映し出しているかもしれません。それがかえって、芸術によるメッセージがいかに力強いものとなり得るのか、その可能性を体現しているとも言えるのではないでしょうか。

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ウズベキスタンでは、女性が日々の生計を立てるために仕事に追われている一方で、男性は賭け事や遊びにうつつを抜かしている――二つの写真はそんなコントラストを強調する作品と政府によって評されました。
                                  All Photos (c) Umida Ahmedova

日本政府は、ウズベキスタンをはじめとする中央アジアへの進出を進めています。ビジネスや投資、インフラ支援などのみならず、人権の保護も推し進めてもらいたいものです。

次回は、シリーズ最終回をお届けしますのでお楽しみに!

ウミダさんに関するヒューマン・ライツ・ウォッチの関連リリースはこちら
http://www.hrw.org/ja/news/2010/01/28-1

ロシア出身シニアリサーチャーを迎えてのブラウンバッグランチ―HRWニューヨーク本部インターン日記2010/03/09 07:14

お久しぶりです。NYインターンの奥村真知子です。先週あたりからこちらはだいぶ暖かくなってきました。春の足音が少しずつ聞こえてきたことと期待したいところです。


 さて、先週は今年に入って初めての「インターン・ブラウンバック・ランチ」に出席してきました。これはインターンが昼食を取りながら、ゲストスピーカを囲んでお話を聞くという企画で、
HRWNYオフィスでは定期的に開かれているものです。「ブラウンバック」というのも、アメリカでは一般的な、お昼ご飯用の茶色い紙袋に由来しています。


このようにとても気軽な感じ集まりではあるのですが、なんとためになる話が聞けたことでしょうか。今回のゲストであるアナ・ネイスタットさんは、実はすごい方でした。

母国ロシアのラジオ局でジャーナリストとしての経験を積み、法律家として博士号も所得したアンナさんは、9年前HRWに参加しました。しばらくはモスクワオフィスにてチェチェン紛争や旧ソビエトにおける人権問題に取り組み、その後、NYオフィスの緊急事態対策局の上級調査官となって現在にいたります。これまでに、ハイチ、ジンバブエ、ウズベキスタン、キルギスタン、ネパール、スリランカ、アルメニア、ベラルーシ、イスラエルなど、多数の国ぐにの人道危機状況下における人権侵害を調査、公表してきました。

 

 アナさんはセッションの中で、彼女自身の緊急事態局での仕事内容や調査として訪れた地でのエピソード、さらに、HRWと他の人権団体との違いやこの団体の今後の課題などについて語ってくれました。下のビデオは昨年20094月にスリランカのために国連が開いた記者会見の様子です。スリランカの状況に対しアナさんは、国際社会が今すぐ行動すれば、現地の多くの命を救うことができ、未だ手遅れではないと語っています。
http://www.unmultimedia.org/tv/unifeed/d/12728.html


アナさんのお話に見て取れる自信は、ジャーナリストと法律家という豊かなバックグラウンドと、人道危機専門家として多国で働いてきた経験とに裏打ちされているようでした。私は個人的に、彼女がばりばりと活躍している鍵は、法律家という専門性にあるのではないかと思ったので、それについてきいてみることにしました。拘禁施設の調査や難民や庇護申請者へのインタビューの場合、法曹の資格があるからこそできることが増えるのではないかと思ったからです。しかし、アナさんによれば、法律家だけが優先的にこの分野で役立つわけではないとのこと。法曹の資格を得るまでには長い道のりがあり、その大半が人権分野とはほとんど無関係の内容であるため、始めから人権分野で働きたいと分かっているなら、むしろ特定地域の政治学や言語などの専門性を深めた方がいいのではないかとのことでした。これは意外で興味深いものでした。実際にこの道には大きく分けて、①法律家②ジャーナリスト③特定地域の専門家のバックグラウンドを持つ人たちがいて、そのどれをも手にしているのが彼女なのかもしれません。私たちインターンのように、将来この分野に携わっていきたい人にとって、第一線で活躍するアナさんのアドバイスは説得力がありました。すばらしいお昼休みに感謝です!

NHK BS-hi の新番組MISSION にでます!2010/03/10 18:12

4月から、Bs-hi で地球ドキュメント ミッションという番組が始まります。堀尾正明さんとサヘル・ローズさんと一緒に、私(土井)がキャスターを務めることになりました。(私は右端です)
NHK Mission


世界中の人権侵害の最前線で命がけで闘う人権活動家のミッションにも、フォーカスすると聞いています。世界の人びとの苦しみの実態と、人間の尊厳を回復するために、そうした不条理や不正義と闘う人びとの勇気をお伝えできればと思って、このキャスターを引き受けた次第です。ヒューマン・ライツ・ウォッチが一緒にロシア・チェチェンで強制失踪や多くの暗殺事件などの人権調査をしていたナターシャ・エステミロワさんも昨年暗殺されました。暗殺の恐怖を乗り越えても、立ち上がっているひとびとが世界中にいます。そんな世界の人権活動家の勇気も伝えたい、とNHKに依頼中です。

放送は、日曜日の午後9時から9時44分まで。   BS-2でも、翌週月曜日午後11時から11時44運と翌週金曜日の午後3時から3時44分まで再放送があるそうです。
NHK Mission

スタジオはこんなかんじです。
NHK mission

イランイラク戦争を孤児としていきぬいたサヘルさんの純粋さ、そして、堀尾さんの面白さも見所です。

どうぞ、みなさまお楽しみに!

ミッションのサイトは⇒ http://www.nhk.or.jp/mission/ 

HAPPY BIRTHDAY りよさん!2010/03/11 13:15

こんにちは、HRWインターンの黒田です。昨日、3月10日はHRW東京オフィスのスタッフである、私達インターン憧れの吉岡さんの誕生日でした。ケーキでお祝いです。
吉岡さんは、とても献身的でいつもテキパキ仕事をこなされます。並大抵でない量の仕事をさらっと仕上げてしまう上、常に私達インターンの相談にも乗ってくださる素敵な方です。いつもありがとうございます、お誕生日おめでとうございます!


Democracy Now!の撮影2010/03/11 15:20

こんにちは。インターンの湯村です。

 

朝日ニュースターでの香苗さんのDemocracy Now!の撮影に同行してきました!

 

Democracy Now!は、北米で放送されている非営利の独立系ニュース番組です。その日本での放送のナビゲーターを香苗さんが務めています。

 

今回は、アメリカの民間軍事会社ブラックウォーター社に関するスクープと、オバマ政権のテロに関する方針についてのニュースでした。

 

テレビのスタジオ撮影を初めて見たのですが、独特の緊張感のある空気に驚きました!沢山のスタッフの集中力が一つになっているのを、肌で感じました。

 

Democracy Now!スタッフのみなさん、スタジオに潜入させてい頂いてありがとうございました!

 

Democracy Now!は、朝日ニュースターで火曜22時~です。今回撮影したものは、3月16日に放送されます。

是非ご覧ください!

ヘアーメイクをしながら原稿に目を通す香苗さん
ヘアーメイクをしながら原稿に目を通す香苗さん

撮影直前
撮影直前

撮影中。モニターからの様子
撮影中。モニターからの様子