CSテレビ デモクラシーNOW!の収録をしました!2009/11/11 16:52

こんにちは。ヒューマン・ライツ・ウォッチ東京ディレクターの土井です。

朝日ニュースター(CSのテレビ局)で「デモクラシーNOW!」という独立系ニュース番組のナビゲーターをさせていただいています。
(番組ホームページ:http://asahi-newstar.com/program/democracy/detail/、全国各地のケーブルテレビ局やスカパー!、 スカパー!e2などを通じて の有料視聴なので、見られる人は限られているとは思うのですが、、、(ちなみに、デモクラシーNOW!の放送は、毎週火曜日の夜10:00~10:55で、再放送は、水曜日 午後3:00~3:55、木曜日 午後4:30~5:25、日曜日 深夜1:00~1:55となっております)

11月10日(火)は、このデモクラシーNOW!の11月17日分、そして24日分の収録でした。

上の写真が撮影風景です!

「デモクラシーNOW!」は2007年に始まった米国のオルタナティブな独立系ニュース番組です。番組の司会は、エイミー・グッドマンという多くの賞に輝くジャーナリスト。今では北米の500局以上で放映されている人気番組で、私も大好きな番組でした。ヒューマン・ライツ・ウォッチもよく取り上げてもらっています。そういうわけで、日本放映版の番組ナビゲーターの話をいただいたときは、喜んで引き受けたわけです。
「ウォー&ピース・レポート(戦争と平和レポート)」と題していることからわかるとおり、米国を中心に世界各地から、マスメディアではなかなか取り上げられない人権や環境、戦争や平和、貧困などについてのニュースを取り上げています。

昨日撮影した11月17日放映分では、メキシコの麻薬戦争の中での人権侵害について特集「チャールズ・バウデン記者が語るメキシコの汚い麻薬戦争」や人身売買と現代の奴隷制についての特集などを取り上げました。
バウデン記者の英語のインタビューはこちらで見られます↓http://www.democracynow.org/2009/8/11/charles_bowden_on_mexicos_dirty_war  
デモクラシーNOW!のテレビでの放映では、もちろん字幕がついていますので、御安心ください!

さて、少し解説してしまいますと、メキシコでは、3年前、カルデロン大統領が、麻薬密売組織の大規模掃討作戦を始めました。これまでに4万人以上の軍人が投入され、「メキシコの麻薬戦争」とよばれています。
しかし、このメキシコの麻薬戦争のなかで、メキシコ軍の兵士たちによる民間人のレイプや拷問、殺害などの人権侵害も多発。メキシコの人権オンブズマンに寄せられたこうした軍による人権侵害の被害申立は、昨年、1230件にも上っているんです。詳しくは、番組をご覧ください!

それから、11月17日放送分では、人身売買と現代の奴隷制についても取り上げました。
→ 『隣の奴隷:アメリカの今の人身売買と奴隷制』 
http://www.democracynow.org/2009/9/9/the_slave_next_door_human_trafficking  (こちらも英語です・・・字幕と解説つきの番組は、テレビでデモクラシーNOW!をご覧ください)

ちなみに、人身売買や奴隷制が今も存在するのは、米国だけではありません。はずかしいことに、日本も、人身取引の主要な受入国です。
さて、ヒューマン・ライツ・ウォッチでは、インドの児童労働についても、何度も調査をして報告書を発表してきています。そして、最近発表したのが調査報告書「小さな変革」(英語、http://www.hrw.org/en/reports/2003/01/22/small-change)。

インドで、数百万人の子供たちが、借金の抵当にされて事実上の『奴隷』状態にされ、日本でも人気のインドシルクの生産に携わっています。この「小さな変革」の報告書ですが、NGO国際子どもの権利センターさんの御助力で、日本語に翻訳され、今年3月に出版されました!!国際子どもの権利センターさんのご苦労は大変なものでした、本当にありがとうございました。

姉の結婚費用として借りた6500ルピー(12000円)を返すために、6歳のときから6年間働きづめの男の子の話など、胸を締め付けられるような話がたくさん収録されています。ぜひ、皆さんにも読んでいただければ幸いです。

一冊1890円。国際子どもの権利センターさんの書籍紹介コーナー http://www.c-rights.org/shiryou/book/index.html からお買い求めいただけます。

今回撮影した11/17 (火)放送分は、11/17 (火) 夜10:00~10:55 にご覧いただけます!

そのほか、再放送は以下のとおりです。

   18(水) 午後3:00~3:55
   19(木) 午後4:30~5:25
   29(日) 深夜1:00~1:55

メキシコの麻薬戦争やインドでの児童債務労働についてもっと知りたい方はヒューマン・ライツ・ウォッチのこちらのニュースなどご覧くださいませ(英語ですみません)

http://www.hrw.org/en/news/2009/08/18/human-rights-mexicos-drug-war
http://www.hrw.org/en/news/2009/08/10/mexico-calderon-denies-military-impunity
http://www.hrw.org/en/news/2003/01/23/child-slaves-abandoned-indias-silk-industry

ちなみに、この日、11月24日放映分も撮影。「フィジー・ウォーター社と暫定軍事政権とのつながり 」というインタビュー特集も取り上げました。
フィジー・ウォーター社の名前の由来であるフィジーでは、2006年12月、バイニマラマ国軍司令官が軍事クーデターを決行。その後、バイニマラマ国軍司令官は、暫定首相に就任。クーデターから3年たった今に至るも、暫定首相としてフィジーを支配し続けているんです。この暫定軍事政権下のフィジーでは、軍などの政府による違法な身体拘束や暴力、性暴行、脅迫などの人権侵害が止まりません。

詳しくは・・・番組を是非ご覧ください。

さらに、フィジーでの人権問題について、もっと興味がある方は、(英語しかなく申し訳ないのですが、)こちらに情報をまとめてあります。ぜひ読んでみてくださいませ!

フィジーの軍事政権と人権侵害について http://www.hrw.org/en/asia/fiji

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